望診 其の二

 

いや、忙しくてさ。


言い訳から始まるブログ。


が、あってもいいでわねーか。この口調(いいでわねーか)は江戸時代、特に僕が知っているのは江戸時代宝暦年間の農民のそれである。


「郡上一揆」という映画の台詞が妙に気に入ってしまい、我が家で流行ったというどうでもいいエピソードである。


言い訳から始まった理由は前回の望診から少し時間が空いてしまったからだ。


それだけのことを言いたいがためにお時間を頂戴してしまいただただ恐縮するばかりです。






さて、舌診にはまず舌神があり、舌神とはクライアントに舌を出してもらいその時の動き、表情、舌の生気や光彩や光沢、舌の動きを観察するものである。


その他舌診には舌色、舌形、舌態、舌苔とういう観察項目がある。






舌色はその色が体内の寒熱を表す。


淡紅が正常であり、淡白は寒証や気血不足であり、紅は熱証であり、紫はさらにきつい熱証や瘀血であり、青は内寒や瘀血である。






舌形はその形態が体内の虚実を表す。


胖大舌は舌が大きく口一杯ということであり気虚や湿盛である。痩薄舌は舌が痩せて薄いことであり陰虚や気血両虚である 、老舌は舌質の肌理が粗く潤沢がなく形状が堅いことであり実証である、嬌嫩舌は舌質の肌理が細かく湿潤なことであり虚証や湿盛である、裂紋舌は舌面に亀裂があることであり陰虚火旺である、歯痕舌は舌辺に歯痕があることであり気虚や湿盛である、芒刺舌は舌面に刺状の隆起があることであり邪熱亢盛である。






舌態は精神状態や内風の有無を表す。


強硬舌は舌が強直しスムーズに動かず明瞭に発語できないことであり熱盛や中風である、萎軟舌は舌に力がなく滑らかに動かせないことであり陰虚や気血両虚である、弛緩舌は舌が弛緩し犬のようにだらだらしていることであり気血朽損である、歪斜舌は舌を出した時に左右一方に歪むことであり中風である、短縮舌は舌が緊張しうまく伸ばせないことであり寒邪である、弄舌は無意識に唇を嘗め回すことであり動風や小児の知能発育不全である、吐舌は無意識に舌を出したり戻したりすることであり疫毒攻心や正気衰弱である、顫動は舌が震えて止まらないことであり気血両虚や熱極生風や虚風内動である。






舌苔は脾胃の状態を表し、その苔色は寒熱を表し、苔質は津液の虚実を表す。


白苔は表証や寒証、黄苔は熱証や裏証、灰苔は裏熱や寒湿、黒苔は熱極や寒盛を表す。


薄苔は舌苔の舌の舌質が透けて見えるもので正常である。厚苔は舌質が透けて見えないものであり実証である、光剥舌、鏡面舌は舌苔が無いものであり胃気陰両虚である、花剝苔は舌苔の一部が剥落したものであり胃気陰両虚である、燥苔は舌苔が乾燥しているものであり熱盛傷津や陰液損耗である、膩苔は舌面がねっとりとしたもので覆われそれが剝がれにくいものであり痰湿や食滞である。






いやはや舌診だけでなんと膨大な情報量だろう。


鍼灸とはこれらの膨大な情報を統合して診断を下すのだから大したものである、と、己を含め鍼灸師のみなさんを鼓舞することをお許しいただきたい。


しかもこれらの情報は望診の一部だというのだから気が遠くなるのは僕だけではないだろう。


気が遠くなってきたので本日はこれまで。


それでは明日以降もこの広大無辺な医学にお付き合いいただくことにしましょう。


読んでいただきありがとうございました。

 

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